2363人が本棚に入れています
本棚に追加
/326ページ
所長が叫び終わった後、長い長い静寂が訪れた
いや、長いと感じたのは俺だけで、もしかしたら大した時間はかかって無かったのかもしれない
不意に、声がした
それが誰のものなのか、最初わからなかった
しかし、聞いているうちに、それが泣いている声だと分かった
そして、それが山田のものだと分かった
最後に山田がなんと言っているか分かった
「――――ごめん―――なさい」
それは謝罪の言葉
そしてそれはある意味、事件の終わりを告げる言葉だったかもしれない
外では何故かパトカーのサイレンが鳴り響いていた
最初のコメントを投稿しよう!