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佐藤陽子は、戦慄していた
そこはどこかもわからない、部屋
三年になった陽子にとって、わからない部屋など少ない以前にほとんどないのだが、どうやらそこはその数少ない部屋らしい
そこで陽子は、テープで口を塞がれ、縄で手足を縛られ、いかにも人質、な格好をさせられていた
気がついた時には、そこにいた
どうやって、運びこまれたは、陽子本人にもわからない
しかし、彼女はそこにいた
さっきはまで、そこには陽子以外の人間がいた
男だった
しかし、先ほど、男は部屋から出て行った
今は、陽子しかいない
真っ暗で、何度も気が狂いそうだった
男が居たときは、更に強かった
しかし今は、いない
逃げるなら今
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