2363人が本棚に入れています
本棚に追加
別に、今まで話す機会がなかっただけで、隠していたわけじゃないからな
「で、その所長がなにか知っているみたいなんで、俺がバイトしているんですよ、日当三百円で」
三百円といったら、陽子さんは笑う
これも本当なんだがな
「なんでカイさんは、帝架さんのことを知っているんですか」
「カイ?」
「所長さんの名前ですよ、忘れたんですか?」
あぁ、そうだった
「所長ってしか、呼ばないんで」
「後で怒られますよ」
「陽子さんが黙っててくれたら大丈夫です」
陽子さんは笑う
さっきまであんなことがあったなんて、思えない光景だ
「で、さっきの話なんですけど」
最初のコメントを投稿しよう!