思考

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帝架が去ったあと、部屋には時子と陽子が残った 数秒の静寂の後、口を開いたのは陽子だった 「それにしても、今回はありがとうございました」 「礼を言われるようなことはしてありんせん、全部あやつがやったことじゃ」 手をひらひら横に振って軽く否定する 「そんな、それども感謝しています」 そう言ってふかぶかと頭を下げる 「そうかのぉ、」 時子は、照れくそうに頭をかく しかし、そんな時 「そうじゃな、確かにこやつは今回働いておらん」 不意に、時子の声がした 見ると、確かに扉の所に時子がいる しかし 時子の隣に時子がいた
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