活動開始

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依頼人が帰った所で俺はどっと疲れ、座っていたイスの背もたれにもたれかかった。 「所長、」 「何?」 所長は沢山の書類に目を通している。 「嘘つき…」 「うっ!」 殆ど呟いた程度だったにも関わらず、所長の慌てぶりは凄まじかった。 「な~にが、簡単な依頼しかこないですか!」 そういうと、なんとさっきまで狼狽えた表情が消えいつもの涼しい顔に戻った。 「ま、そういう年もあるわね、うん、」 「開き直らないで下さい」 俺の言葉も冷ややかだ 「つーか、あれ、高校生がやるもんですか?どっちかってつーとあれ、警察に言っ……」 最後まで言う前にダーツが飛んで来た。 俺はそれを予想していたので、難なくキャッチする。 「わぁ~凄いですね、」 アリスさんが褒めてくれたが、正直、それどころじゃあない。 「ま!」 いきなり机をバン!と叩く所長、それを冷たく見る、俺。 ついでに微笑ましくみるアリスさん 三者それぞれの心境のなか所長は高らかに演説する。 「中途半端に簡単な依頼より、いきなり凄いのがきたんだから喜びなさい!」 更に二回机を叩く! 「あんたもそんな顔をしない!幸せが逃げるわよ!」 とは言っても………なぁ~ 「やる気が出ません」 これは本音だ、 もとから有ったわけではないが、更に下がった。 「じゃあ、諦める?」 「嫌です」 即答 「それは絶対に………無い」 所長の台詞が冗談だとわかっているので怒鳴るような事はないが、無意識に声が低くなる
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