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見渡す限りに広がる平面状の広大な大地。その雄大さから少し目を離せば人は勿論の事、この世界には《飛竜》と呼ばれる生き物が生活していた。
その竜が人との共存を望まずに居たのだから、当然人々はその弊害を取り除き平穏を求める。自分達へと災厄をもたらす竜と戦う為に人は戦う選択肢を選んだ。
しかし竜の存在は人には決して在り得ない、その恐ろしい巨躯や翼、攻撃力に有り、人々は瞬く間に窮地に陥った。
そんな折、同じ人でありながら優れた能力を持つ者が現れ始める。
その者達を中心に、人は協力する知恵を付け、皆が出来る最善を尽くし竜に再度戦いを挑んだ。各々が個人で勇を奮っていた時に無念さが募る程に、人はこの劣勢を押し退けていき、いつしか双方の生活を拮抗する程度までもっていく事に成功する。
そして戦い疲れた人々は、やっと掴んだこの平穏を永久にする為に対飛龍組織・ハンターズギルドを組織する。更に憂慮すべき統率を、先述した優れた能力を持つ者を《竜人族》とし、彼等にそれを頼む事により守りをより強固なものとした。
いつしかその組織に属する者達は狩人(ハンター)と呼ばれるようになる。
時間はそこから幾百年も流れたが、その拮抗は未だに崩れる事を知らず現在に至っている。
今この世界の中心として機能する都市。
竜との戦いを当初から見守っていた小さな村が、時間の経過と共に狩人達の持ち帰って来た多種多様な材料や、経験、話し等で少しずつ大きくなり、いつしか世界の中心へと飛躍している。
そしてそのドンドルマにある船の停泊所、その一つで一人の青年が、肩から膨らむに膨らんだ麻袋を引っ下げて立っていた。
「やぁ船漕ぎさん、景気はどうだい?」
青年はいくつかある小船、その一つから荷卸し作業をしている壮年男性の背中へ声を掛けた。
どうやらその船漕ぎさんは、景気を伺ってきた声色に覚えがあるらしくそのままの作業を中断する事なく返事をしていた。
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