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それは何時かの時でした
私は救われたのです
救われた私はその人といつまでも、いつまでも遊びました
そして何時か捨てられました
玩具箱のなかに
思い出みたいといえば、美しく未練がましいけれど
なにかをしたら振り向いてもらえますでしょうかと
君に捨てられてからいつしかそう思うようになった私は考えます
いつしか心を持つようになっていたのです
人形は100年生きると心を持つといいますから
きっと私もいつのまにか100年を生きていたのかもしれませぬ
だけどもだけども
ここは真っ暗、玩具箱
なにもなにも、見えないのです
ただ私には光があったのです
君という名の、あかるいひかり
いつまでもいつまでも、君は来ませんでした
私は眠たくなってしまいました
どれくらい眠ったのか、目の前が見えるようになっていました
なにかをしたら振り向いてもらえますでしょうかと
君に捨てられてからいつしかそう思うようになった私は考えます
いつしか心を持つようになっていたのです
だけどなんにもできないのです
だってわたしはただのまぺっと
わたしはまぺっと あなたのしもべ
目の前が見えるようになってから
私は君を探しました
だけどどこにもいないのです私はまた眠くなってしまいました
私は眠りました
走馬灯というのを、聞いたことがあります
人形は人から貰った愛や思いが糧になるといいますから
きっと私もいつのまにか貴方に貰った愛が尽きてしまったのかもしれませぬ
つぎ、めをあけたとき
わたしはひとになっていました
あなたはいませんでした
ひとりぼっちでした
だけど、あなたはいたのです
わたしの神様だったのです
わたしはまた何百年もいきて天使になりました
そしてわたしはなきました
ないてしまったのです
だってわたしはただのまぺっと
わたしはまぺっと あなたのしもべ
だから、あなたに仕えることしかできないのです
愛してはいけないのです
すきあえることはないのです
あってしまっても
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