所有物(廉大)

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大和said 「もうこんなことやめねぇか?俺、別にお前が頭でもいいし」 「は?今更なに言ってんだよ」 決着をつけようと言ってきたのは廉なのに、やっと勝負ができるという時に奴はそんなことを言い出してきた。 頭にくる。ちょっと前まで俺を睨んで喧嘩を売ってきてたのに。 あの時ちょっと助けてやっただけで、腑抜けたこと言いやがって。 お前に勝たないと、俺は俺でいられないのに。 お前が俺と張り合わないなんて、俺を見なくなるなんて嫌だ! 「立て!かかってこいよ!」 「‥この野郎ォ!」 だから、少し卑怯だけどいきなり廉に飛び蹴りを食らわせて挑発をした。 廉は案の定乗ってきて俺に殴りかかってくる。 思惑通りに事が運ぶ――― そう思って身構えたら、廉は俺の肩を掴み手を振り上げた状態で止まった。 「ちょっと、もう一回タンマ」 「は?…なに止まってんだよ」 「もし俺が勝ったら…お前が俺の言うことを、何でも聞くっつーことにしたいんだけど」 どう?と、問いかけてくる廉の目には、いつものギラギラした肉食獸のような残忍さが戻っていた。 普通は怖いと思うんだろう。でも俺は、廉にこの目で見られるとゾクゾクした。たまらなく、気持ちが高揚るんだ。 「…いいぜ。その代わりお前が負けたら、もうデカイ顔すんなよ」 .
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