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答えが欲しいんだよ。
ちゃんと君の声で、言葉で答えが欲しいの。
訴えるように君を見つめれば、視線を反らす君。
嗚呼、じれったい。
はやくはやく!
答えをちょうだいよ。
「雄也…」
急かすように名前を呼べば、ちょん、と唇に触れた…唇。
今のが答え?
なんでそんなに答えにためらうのだろう。
そんなに難しいことは問うてないのに。
愛してる、ただそれだけ言ってほしいだけなのに。
君はどこまでも正直すぎるから。
「弱虫…」
じっ、と君を睨む。
ごめん。とうなだれた。
「はぁ…もういいよ」
ちゅっ、と君の唇に重ねた。
冷たい君の唇。
まるで君の僕への気持ちみたいだね?なんてね。
君の気持ちに気づいてるのに、君を離してあげることができない僕は、弱虫。
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