132人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい?桜日?」
大門が私にもう一度声をかけた。その声でハッと我に帰る。
そして最後に辿り着いた解答を大門に返した。
「聞いてるよ。てか今更初恋?ダサいから。」
冷めた風に言った。
けど気持ちは尋常じゃなかった。態度に出ないようにするので精一杯。余裕なんてない。
胸は締め付けられて苦しいし、鼓動は変に早い。頭はボーッとするし、視界には現実味がない。
重傷だ…。
「ダサいとか言うな!」
「桜日の言う通りだね。」
「うるせぇよ、小野寺泉。」
大門と泉が啀み合う。
それを呆れたフリをして見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!