序章 始まりの言葉

9/9
前へ
/159ページ
次へ
  「けどさ、初恋は実らないって。残念、大門。」 意地悪く私は言った。 「えぇっ!?マジかよ!?」 「橋本の方が五月蠅いし。」 「ドンマイ☆」 私と泉は口々に言った。 「でも俺は覆す。ぜってぇ実らす!!」 気合いの入った宣言をした後、大門は休み時間が終わるまで延々と話し続けた。それをただ飽き飽きした表情で聞いていた。 心はギシギシと痛んだけど、今は無視した。ただ耐えて、顔に出ないように…。 気持ちを押し殺した。  
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加