不器用な木こり

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「これをお前の妻に渡すが良い。お前には大きな温かい心があるから、これで十分じゃ。」 その言葉に木こりは涙を流し、バラを受け取りました。 「ありがとう。」 「お前のような人間に会ってわしは嬉しかった。妻と幸せにな。」 そう言うと斧の精は七色の光と共に消え、七色の斧も跡形も無く消えたのでした。木こりは温かい気持ちになりました。空を見上げると、そこには美しい虹がかかっていました。彼はありがとう、と心の中でつぶやきました。斧の精からもらったバラを大事に持って家に帰りました。
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