A STONE-LIKE

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《プロローグ:西暦2520年7月14日10時35分》 「例の紀元前の地層から発掘された物体は、未だ構成素材からその用途目的まで全く解明できていない。さらに、興味深い難問がもう一つある…」 地球連邦軍所属宇宙巡洋艦TETRA艦橋。現在は連邦軍最新鋭戦闘機"シルバーガン"のテスト任務を帯びており、乗組員はテンガイ艦長以下、テストパイロット3名とロボノイド・クリエイタ1体のみ。 定時通信のため集まったクルー達に対し、五十嵐連邦軍長官はこう告げた。 「科研3部調査班の報告によると、例の物体と一緒にロボノイドが発掘されたらしい。クリエイトタイプ、ID00104」 「バカな!紀元前ですぞ!しかもここにいるクリエイタと同じ型番?何かの間違いでは…」 信じがたい事象にテンガイが思わず声を荒げる。 当のクリエイタもそのことを理解できていないようだ。 「確かに私もそう思った。だが製造元である我々が発掘したのだ。間違えようがない」   不可思議な事実に、にわかにブリッジがざわつく。   「現在、記憶データを解析中だ。判りしだい追って連絡する…」   そのまま話はテスト任務の件について移った。その中でクリエイタはモニタに映ったロボノイドを見て、先程の件について考えていた…。
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