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「殺してくれぇーー!」
映し出される巨大なモニターから、今回のゲーム唯一の生き残りである安藤辰彦(アンドウタツヒコ)の叫び声が聞こえてきた。
それはこの部屋全体に響き渡る。
「やはり保険をかけといてよかったか…。」
男は静かにニヤリと笑い、呟くと、近くにいた白髪混じりの男がしびれを切らし言う。
「福村(フクムラ)!早くしろ。
早く息子に会いたいのだよ……。」
「分かってますよ……、安藤昇(アンドウノボル)さん。
誰か安藤辰彦を回収しに行け。」
「了解しました、福村様…。」
三人の体格のいい男がそう言って福村に頭を下げると、そいつらはすぐに部屋を後にした。
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