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「殺してくれぇーー!」
俺はそう叫んだ。
だが、それは本心では無いことに気づく。
なぜなら本当に死にたいのなら自分で死ねばいいのだから…。
そう、俺には自分で自分の命を絶つ勇気なんて無い。
俺はこの期に及んでも怖いのだ……、死ぬのが。
俺はもう何をしていいか分からず、ただ空を見上げた。
「綺麗だ……。」
無意識に出た言葉に自分で驚く。
こんな時に俺は何を言ってるんだ……。
そう思った時、目から涙がこぼれ落ちた。
三年前も今も空は全く変わって無い。
なのに俺の人生は三年前と今とでは全てが変わってしまった。
俺と空とではどうしてこんなにも差があるんだよ……。
その時俺は空を憎み、自分が人間であることを悔いた。
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