白に近づいていく日々

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起き上がって、しばらく泣いた。 泣いても泣いても涙は止まらなくて。 しばらく泣いて、いた時だった。 ドクンッ 「!!」 心臓が、うねった。 痛い。 「うっ…げほっ!げほげほっ!」 僕は心臓を押さえながらナースコールを押した。 心臓がまともに動かない。 大きくうねったり、小さく何回も痙攣したり、ピタッと止まったり。 バタバタと足音が聞こえた。 すぐに病室を開ける音が聞こえて、看護士が何人か入ってきた。 「発作よ!すぐに先生呼んできて!」 「はい!」 しばらくすると、また何人かの足音が聞こえてきた。 意識を手放す、ほんの直前に。 「ななみちゃん、ベッドにもどってね」 という看護士の声が聞こえた。 あぁ…ついにばれたかな… なんて思いながら意識を手放した。 .
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