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「全く、君は……まあいいさ。とりあえず話を聞いてくれてありがとう。私は妖精になることを諦めたわけじゃないんだよ。これから最後のチャレンジをする。君達にはお世話になったね。本当にありがとう」
「そんな、私たちは何もしてないですよ」
彼女は照れながらシルクハットと握手を交わしていた。僕は拒否した。
「じゃあ、私たちこそ、ありがとうございました。妖精になるの、がんばってくださいね」
「うむ、君達も、がんばってな。私が妖精になれたら、真っ先に会いに行くさ」
彼女は嬉しそうに「ぜひ」といった。僕は拒否した。
「ははは、最後までドライだな君は。じゃあ最後に一つ言っておこう。人は道に迷ってしまうことが多々ある。その時どうするかで、人生も変わる。その時に取らなければならない行動だけは、迷ってはいけないよ?」
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