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そこには、シルクハットをかぶった、細見のおじさんが倒れていた。
何があったら、こんな中途半端な平泳ぎみたいな姿で倒れることができるんだろう。
「たた、大変だよ! ひろふみ君! 迷い道の妖精さんが倒れてるよ!」
「落ち着いて、こいつはただのシルクハットのおじさまだ」
「どっちにしろ助けようよ! なんでそんなに冷静なの?」
そのあと、二十分程シルクハットを助けている彼女を助けて、その甲斐あってか、シルクハットは目を覚ました。
「う……む、ここは……?」
「あ、気がついた」
「よかった、これで道が聞けるね!」
シルクハットはよっこいしょと身体を起こし、僕はシルクハットを膝まくらというある意味で拷問に近い状態から解放されて安堵した。
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