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「ん……」
ギンが目を覚め目に映ったのはいつもの小屋の天井で起き上がれば姫様の姿はなかった
「乱菊!!」
彼女の名前を呼んだが返事はなかった心配になったギンは外にでて辺りを見た時だ
「おはようギン!!」
ギンが振り返ると乱菊は大量の水をえっちらおっちらと抱えながら歩いてきた
「おはようさん」
ギンはいつもの光景に安心してニッコリと笑いかえした
「それよりあんた凄いわねこんな食料何処から持ってきたのよ?」
乱菊が指を指したのはぼろい小屋の入口の隅に大量の野菜と昨日捕ったウサギや肉そしてお米だギンにも見覚えがなく知らないと言おうとしたが一瞬昨日の光景が頭を過ぎった
「藍染惣右介…」
絶対にそうだ…薄れゆく意識のなかで聞いた感じたものが今になって生々しく思えてきた
「ギン誰?今の藍なんたらって人?」
「ううんなんでもないんや乱菊それよりご飯にしよや」
不思議そうに尋ねる乱菊にギンはごまかせばニッコリと笑った乱菊も納得しながらもご飯の準備をする
「必ずまた来るわあの人なら」
そうボクがあの人の副隊長になるまでこの大量の食料をまた送ってくるだろう死なないようにギンはクスクスと笑いながら綺麗な日が登る空を眺めた
何年、何十年、何百年経ってもこの世界が変わってもこの空は変わらないだろう
あの夜交わした約束のように…
END
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