18人が本棚に入れています
本棚に追加
差し出してきた手をとり、立ち上がると、ニッコリ笑って相手を安心させる夢樹。
?「ホンマにごめんな!俺が前見てなかったから……。怪我とかしてへんか?」
夢樹『大丈夫ですよ。それより…』
?「……?」
夢樹『職員室は何処でしょう?』
?「もしかして、転校生か?」
夢樹『ええ。今日からここの3年になります』
謙也「じゃあ、俺と一緒やな!俺は忍足謙也ゆぅんや。よろしゅうな」
夢樹『私は冬灯夢樹です。ところで……』
謙也「何や?』
夢樹『職員室まではどう行けばいいですか?』
謙也は少し考えこんでから夢樹に笑いかけた。
謙也「俺が連れて行ったるゎ」
どうせ、もう部活の朝練は終わってしまうし。
そうつけたし、夢樹を連れて歩き出す。
一緒に歩いていれば、嫌でも気付く視線。
そのうち、女の視線は自分に向けられたものだろう。
けれど、男の視線は…。
(冬灯に向けられてるんやろな)
この【冬灯夢樹】という少女は目立つ。
はっきり言って、美人だ。
桜の木の下で、静かに佇む彼女も目を逸らせない程綺麗だった。
(つっても、ぶつかる直前に見ただけやねんけど)
.
最初のコメントを投稿しよう!