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俺の部屋に着いた頃には、もうすっかり辺りは暗くなっていた。
「…今日はアリスも色々と疲れただろうしな。とりあえず今後の事は明日考えるとして、今日のところは寝ちまおう」
「二人で寝る?」
「…寝ねぇよ」
アリスの少し真面目じみた目を見てみぬフリし、俺はさっさとふすまから布団を取り出した。
アリスは俺が出した布団を奪い、ドサッと床に置きながらまた俺の目を見た。
「ねぇねぇっ、私なんにもしないからさぁ――。一緒の布団で寝ない?」
「お前から仕掛けるつもりだったのかよ…」
「だって篠はそんなコトしないもん」
「なんで断言できんだ」
「15年間で鍛え上げたあたしの勘」
………勘かよ。
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