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神は、あまりの展開に頭が追い付かず、茫然とする一同を見回し、1人平然と警官たちに向かって言う。
「そんなに驚くことじゃないよ。それよりそこの人を押さた方が良いじゃない?銃、拾おうとしてるよ?」
警官たちは、神の言葉でハッと我に帰り、すぐさま同僚を押さえつける。
しかし、押さえ付けられ、諌められるが、その警官は暴れ続ける。
「放せっ!!あいつは息子をっ!あんな奴、生かしておく必要なんかないっ!放せっ!あいつを殺させろ、畜生っ!!!」
それに必死の説得を試みる警官たち。
「もっと冷静になってみろ。殺す前に俺たちが、殺されるだろう。済まないが、今は退いてくれ。」
しかし、最早(もはや)彼の耳には届いていない。
そのやり取りを何もせずに冷ややかに見ていた神だったが、先ほど自分が撥ね飛ばした拳銃を拾い上げた。
「そいつ、うるさいから殺しちゃう?」
そう言って、トリガーホールに人差し指を入れて、くるくると回して、弄ぶ。
それに青くなった長官は、焦って、近くの数人の警官に指示する。
「部屋から退出してもらえ。」
指示された警官たちは、抵抗するその警官を立たせる。
「この臆病者共!」
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