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その警官は、最後に叫び声を残し、強制退室させれた。
それを見届けた長官はまだ青い顔をして、呆れと自嘲の入り交じったようなため息をつく。
「やはり、彼は外しておくべきだったな。」
そして、数分後…。
あの警官を連れ出した警官たちが戻り、所定の位置につく。
長官は、神に向き直ると、この状況をどうしたものかと、もう一度ため息をつき、自由になり、この場にいる全ての警官たちを持ってしても、武器を手に入れた神の拘束は不可能と判断し、そのまま交渉を進めることにした。
「さて、本題に戻ろう。質問の答えからだったね。報酬は、勿論出すよ。ただ働きして貰うわけには、いかないからね。」
そして、契約の詳細を話始める。
「仕事は殺人。但し、ターゲットはこちらで指示する。不要な殺人は、一斉、認めない。不正行為を見つけ次第、死刑だ。よって、君には監視を付けさせてもらうよ。」
そこで一旦、言葉を切り、目を鋭く細めて神を見た。
「今から君は、ある程度の自由は保証されるが、完全な自由の身ではない。そこは、弁えてもらおう。」
そして、長官は神に問う。
「もう一度、聞く。受けるか死刑か、どちらが良い?」
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