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すると、神はすぐさまそれを自分なりの言葉に直し、皮肉を言う。
「ふぅん。つまりは、無能なお前らが捕まえられない害虫たちを俺に駆除しろと?それで、俺がお前らに都合の悪いことを起こしたら、即日死刑ってことか…なるほど。」
そして、神はそれを頭の中で咀嚼し、フッと不適な笑みを浮かべる。
「良いね~、そういう崖っぷち感…ゾクゾクする。その提案に乗った♪」
神は、そう返答し、次なる疑問を口にした。
「それで、報酬はいくら?」
すると、それまで長官の後ろに黙って控えていた秘書らしき男が口を開いた。
「殺人以外の凶悪犯は1人約10万、猟奇的連続殺人犯はその殺害人数によって、先ほどの5倍~10倍を検討してる。」
それに神は、笑う。
「随分と大盤振る舞いな報酬だな。」
すると、長官が呑気に言う。
「まぁ、色々リスクが高いからね。」
神は、それに皮肉を言う。
「なるほど…。もし、戦闘で俺が死んだら、死刑にする手間が省けて、好都合だろうな。」
すると、先ほどの男が一瞬だけ殺意を瞳に宿したが、至って事務的に言う。
「それでは、交渉成立と言うことで後の手続きはこちらに任せたまえ。君は、もう帰ってよろしい。」
神が、口元に手をあてて笑いを抑えつつ、部屋を出て行こうとすると、長官が呼び止めた。
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