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お昼時を過ぎていることもあり、店は空いているのだが、あれだけの量を頼めば、時間が掛かるのも仕方ない気もする。
それから、更に二十分が経過する。
カツ、カツ、カツ、カツ…。
静かなフロアに神の苛立たしげに、テーブルの天板を人差し指で叩く音が聞こえ始める。
すると、そこへウェイターが五人がかりで、料理を運び、テーブルを一つ増やし、その上にも並べていく。
「やっと来た。」
神からは、今にも溜息が聞こえて来そうだ。
しかし、神は溜め息をつかずに目の前に並んだ料理を見つめていた。
「まぁこれだけあれば、仕方ないか。では、頂きます。」
神は、そう言って、顔の前で両手を合わせ、騒然と並んでいる料理を食べ始める。
「ご馳走様でした。」
それを三十分余りで完食した神は、ウェイターを呼び、デザートを持って来てもらう。
「よし、次はデザート♪」
良く冷やされたデザートは、熱い料理によって火照った体を心地よく冷やす。
「この店、料理もデザートも旨い。特にこのレアチーズケーキとオレンジのソースの組み合わせが最高♪」
神は、程よい甘さのデザートに舌鼓を打ち、満足げに感想を漏らす。
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