【第一話】

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「疲れてんのかな?今日は、もう寝るか。あっ風呂…朝で良いや。」  神は、全てが面倒臭いというような様子で、2階へ上がり、寝室のドアを開け、欠伸をしながら中に入る。  そして、左足側に吊ってある拳銃をホルスターごとベルトから外し、しっかりと安全装置が掛かっていることを確認してからベッドへと放る。  その後、神はベッドに浅く腰掛け、至る所に隠した艶消しの施された黒い刀身を持つ、暗器ナイフを外し、これで全てかどうか型ごとに並べ、本数の確認を行う。  万が一に一本でも外し忘れ、目覚めたら自身に刺さっていたなど、しゃれにならない。  ナイフをベッド脇にある引き出しの所定の位置に戻し、その下の大きな引き出しを開ける。  そして、中からパンとバランス栄養食品の類いを5、6個と缶コーヒーを2本、スナック菓子を2、3個を取り出し、食べ始める。  数分後、神はそれらを食べ終えると、最後にホルスターから拳銃を抜く。  ホルスターは引き出しの上へ、拳銃は枕の下に入れた。  神は、無言で枕に顔を埋(ウズ)め、目を閉じると五分も経たないうちに深い眠りの淵へと、落ちていった。 ―To Be Continued―
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