【第二話】

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「はぁ~。またいつものになっちゃたよ…。まぁ、実用性を考えるとこうなるんだから仕方無いと言えば仕方無いんけどな…。」  神は、自嘲気味に溜め息をつく。 「あぁ、これも使ってみたいなぁ…。」  神は、そう言ってボウガンを手に取るが、すぐに棚に戻す。  しかし、神は未練がましく、視界にボウガンを納めていた。 「いまいち実用的じゃないんだよな。重いし、音凄いし。第一に、準備が大変だしな…。」  神は、残念そうに諦めて視線をボウガンから外した。  拳銃とナイフを持って部屋を出ると、自室へと入り、ベッド脇の引き出しの一段目から整備道具を、二段目から数十本の仕込みナイフを取り出して作業台の上に並べた。  神は、ベッドに腰掛け、拳銃を部品ごとに解体し、一つ一つ丁寧に掃除した後に部品を入念に検査してから組み立てた。  次に、神はナイフを見て、砥石(といし)でナイフの刃を研いでいく。 「よし、これでOK。」  研ぎ終わると、満足げにナイフを掲げ持つ。  それから、引き出しの上に放置していたホルスターを取り上げ、その中に拳銃を納めてベッドの上に置いた。
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