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そして、ナイフは剥き出しのまま無造作にその横へ並べ、ナイフを落とさないようにそっとベッドから離れた。
装備の整備が終わり、ふっ時計を見上げると12時を少し回ったところだった。
神は、着替えるかどうか数秒間迷ったが、結局着替えずにそのまま昼食を食べに再び1階へと降りていった。
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それから、数時間が経過。
神は白のパーカーと少し緩めなカーキ色のカーゴパンツに着替えた。
靴は、編み上げブーツ。
その底には、目立たないくらいの切れ込みがあり、中には小さな刃を持つ、ナイフが仕込まれていた。
蹴りを繰り出した時に飛び出す仕組みだ。
そして、左足側に拳銃がホルスターで吊るしてあり、腰の後ろには、ナイフが数本引き抜ける様に交互にホルダーに納めてあった。
その他に手足には数本ずつ仕込みナイフが忍ばせてあるが、神はあまり仕込みナイフを使わない。
そのため、それはほぼ飾りと化していた。
しかし、神は“備えあれば憂いなし”と、外そうとしない。
果たして、神に“もしもの時”は来るのだろうか。
まぁそれは一先(ひとま)ず置いて置くとして、今夜は10時から仕事開始だ。
そこに神が居るのにも関わらず、リビングには静寂が降りていた。
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