~始まりの春~

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予想以上の人混みだな…、ってあれは… 「よぅ、天野」 「あ、荒城さん。こんにちはです」 「お前もパンか?」 「ハィ、でもこの人混みは私にはキツいです…」 人混みを見ながらそう呟いていた。 確かにこれは天野にはキツいだろう… 「……パン何がいい?」 「へっ?」 「買って来てやるよ、何がいい?」 「そんな…、悪いです…」 「なら適当に買ってくるよ」 人混みをかき分けて前に進んだ。 天野がまだ何か言ってるけど無視だ。 買ってきたのはサンドイッチとあんパンだった。 というか買えたのがそれだけだったんだけど… 「どっちがいい?」 「じゃああんパンで」 「はい」 天野にあんパンを渡した。 「ありがとうございます、これお金です」 値段通りのお金を渡された。 別におごりでもよかったのにな… 「屋上行って食おうぜ」 「ハィ」 俺たちは屋上に行くことになった。 そういえば直樹を忘れてた…
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