~始まりの春~

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授業中、睡魔に襲われながらも起き続けた。 久しぶりに授業中起きたせいで眠たさは限界に近かったけど、今はそんなこと言ってられない。 茜のクラスに走っていった、伝えないといけない事があるから。 茜は友達と弁当を食べていた。 「茜、ちょっといいか?」 「お弁当食べてからでいい?」 「あぁ、大丈夫だ。屋上で待ってる」 それだけを伝えて食堂に向かった、パンを買うためだ。 相変わらずの人混みだな…、でも行かないと昼飯が食えないからな。 買えた…、しかも人気商品のカツサンドだ。 屋上に行くか…、……あれもしかして天野かな? 「よぅ、天野」 「荒城さん、こんにちはです」 「どうしたんだ?落ち込んでさ」 「実はパンが買えなかったんです…」 なるほど…、今日はあんパンすら売り切れたくらいだもんな… 「だからうどんを食べるつもりなんです」 ちょっと強がってるように見えた、てか今から行ってもあるか怪しいぞ? 「ほら」 「え?」 カツサンドを天野に渡した 「やるよ、パン買いすぎたからさ」 「でもこれは一番人気の…」 「飽きるくらい食ったから大丈夫だよ」 天野が言いきる前に言った。 ……本当は初めて買えたけどな。
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