~文化祭~

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毎日が退屈だった。 美紀にフラれた俺は直樹の家での居候生活が始まった。 最初直樹の家に着いた時、直樹は何も言わずに俺を家に入れてくれた。 直樹をおちょくったりいじったりをして夏休みを過ごした。 直樹は何も聞いてこなかったけど、多分気付いてる… でもいつも通り接してくれる… 本当にいい奴だな… 「明日からまた学校だな」 「そうだな…」 「文化祭の準備で忙しくなるだろうね」 「そうだな…」 「文化祭当日は一緒に回ろうな」 「嫌だ…」 「なんで!?」 「お前と回るくらいなら一人で回る…」 「ヒドイな!!」 そんな会話を最後に、俺たちは眠った。 夏休みが終わり、学校がまた始まる。 でも夏休みが始まる前の時の方が楽しかっただろう… どんなに現実から目を反らしたところで… もう美紀は隣にいない… 一番愛しい美紀が…、もういない… なんで追いかけなかったんだ、なんで引き止めなかったんだ。 そんな思いがずっと浮かんでくる…
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