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「さぁジャンジャン頼め!!今日は俺の奢りだ!!」
「じゃあメニューに書いてる料理全部で」
「限度があるだろ!!」
オッサンに軽いジョークを言いつつ逃げる方法を考えていた。
今一番会いたくなかったのに…
「で、何の話だよ…」
「なんで美紀と別れた」
「なんでって…、アイツにフラれた俺に聞くのか?」
「フラれた?嘘だろ?」
「本当だ。だから理由はアイツに…」
「アイツに限ってそれはない。アイツは将平の事が好きだった。心底好きだったんだ」
「……これは俺の考えだけどさ、美紀は多分嫌われたと勘違いしてるんだ」
「なら誤解を解きに行け」
誤解を解く…か。オッサンは簡単に言うけどさ…
「簡単にできねぇよ…」
「なにウジウジしてんだ!!」
「っ!!」
オッサンが怒鳴った、場所とか何も考えずに…
「さっきから聞いてりゃなんだ!!逃げてるだけじゃねぇか!!もっと素直にぶつかれよ!!」
素直に…?
「美紀はお前の事をまだ思ってる。毎日泣きながら将平を呼んでる。それでもお前は逃げるのか?」
美紀が…泣いてる?俺の為に?
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