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次の日、俺は早く起床したのでゆっくり登校した。
「この町は変わらないよな~…」
昔からこんな町だった、緑が多いのどかな町並み…
それと同じくらいに俺の毎日の生活は変わらない。
「変わる日はくるんだろうか…」
そんな風にどうにもならないことを考えて歩いていたら昨日の女の子がいた。
遠くから見ていると何かを探してるような感じだ。
「何してんだ?」
「へっ?あ、荒城さん。おはようございます」
「おはよう。で、何してんだ?」
「探し物です」
「なんか落としたのか?」
「ハィ、実はストラップを落としたみたいなんです」
「登校中にか?」
「ハィ、だから探しながら戻ってるところなんです」
「この辺なのか?」
「ハィ、ちょっと前にはありましたから」
「なら探すか…、特徴は?」
「へっ?」
「ストラップの特徴、知らないと探せないだろ?」
「そんな、悪いです…」
「いいから気にすんな」
そう言った後、闇雲に探した。まだなんか言ってたけど無視だ無視。
「ん、これかな?」
探し始めて5分経ったくらいにクマのストラップを見つけた。
「おぃ、これか?」
「あっ!!それです!!」
見た途端に笑顔になりすぐに近寄ってきた。
「ありがとうございます、このストラップは大切な物なんです」
なら無くすなよ…って言いかけて止めた。
元気になったのに落ち込むようなことは言わない方がいいよな…
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