~始まりの春~

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「もう無くすなよ」 「ハィ、本当にありがとうございました」 「じゃあな」 「あ、待ってください」 立ち去ろうとしたら袖を掴まれた。 「まだ何かあるのか?」 「一緒に行ってもいいですか?」 「別にいいけど…」 「ありがとうございます♪」 とても嬉しそうな声を出して横に並んできた。 なんで嬉しそうなんだろう? 学校に着いて靴を履き替える、そして教室に向かう 「そういえば、お前名前は?」 「ハィ?名前言ってなかったですか?」 「多分な…」 「私は天野美紀(アマノミキ)です」 「天野ね、じゃあな」 「ハィ、お世話になりました」 教室に入ると自分の席に座った。 直樹は…、いないな。 あいつはいい暇潰しになるからいた方がいいのに… そんな事を考えながら眠ろうとしていると… 「将平起きろー!!」 ………寝よう。無視しろって本能が言ってる。 「起きろー!!」 早く授業始まんないかな… 「起きろっ!!」 「いてっ!!」 殴られた…、後頭部をグーで… 「何すんだよ!!」 「いいじゃん別に、死ぬわけじゃないんだから」 死ななければ何しても言いと思うなよ…
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