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龍也は、ふと思った。死んだら人はどうなるのだろうと。何時もふと考える事があるが何時もは其処まで深くは考えない。しかし、今はまさに死ぬかも知れない状況である。龍也は感傷に浸った。
何時間たっただろうか。龍也の心は、ボロボロだった。人間の心は弱い為一人でいるだけでストレスを感じてしまうからである。
その時である。
龍也はふと天井を見た。一カ所どう見ても色が違う所を見つけた。近付いて見ると小さな矢印に成っていてそれは、中の穴の奥を指していた。
「行くしか・・・ねぇなぁ。」
龍也は迷わず暗い穴を進むことにした。
不思議な感覚だ。何しろ足音が無いし、歩いている感覚がなかった。
暗く長かった穴に出口が見えた頃には龍也は駆け出していた。
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