7月

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19日。 俺の心は、いつになく激しく鼓動していた。 その原因であるのが、俺の隣で夕陽を見つめる彼女。 名を『柊 林檎』(ひいらぎ りんご)という。 彼女はいつでも明るく周囲に笑顔を振り撒く人気者だった。 学級で話し合いをすればまとめ役はいつも林檎。 チームでスポーツをすれば勝利の鍵はいつも彼女。 男勝りな豪快さを持ちながら、大和撫子のようなおしとやかさを持っているのだ。 そんな性格をよく表しているのは、 彼女が3年連続で獲得した [ミス南中] という肩書きで間違いない。 そんな彼女と、俺は付き合っていた。 柵から半身を乗り出し、夕陽に釘付けになっている。 あぶないよと俺が彼女を引き戻すと、彼女は笑顔でごめんねと言う。 そんな性格に、俺は惹かれていたんだと思っている。 否、俺は惹かれた。
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