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19日。
俺の心は、いつになく激しく鼓動していた。
その原因であるのが、俺の隣で夕陽を見つめる彼女。
名を『柊 林檎』(ひいらぎ りんご)という。
彼女はいつでも明るく周囲に笑顔を振り撒く人気者だった。
学級で話し合いをすればまとめ役はいつも林檎。
チームでスポーツをすれば勝利の鍵はいつも彼女。
男勝りな豪快さを持ちながら、大和撫子のようなおしとやかさを持っているのだ。
そんな性格をよく表しているのは、
彼女が3年連続で獲得した
[ミス南中]
という肩書きで間違いない。
そんな彼女と、俺は付き合っていた。
柵から半身を乗り出し、夕陽に釘付けになっている。
あぶないよと俺が彼女を引き戻すと、彼女は笑顔でごめんねと言う。
そんな性格に、俺は惹かれていたんだと思っている。
否、俺は惹かれた。
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