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昨日の戦闘から無事に帰宅し、寝て起きた今日この頃。
床で寝ていた俺が瞼を開いてまず最初に見た物は、血まみれの女の顔が天井の隅々にまで広がった光景だった。
「ハハハ、怖いんだろう?昨日のように悲鳴をあげろ。」
幻聴がまた聞こえ出した。幻覚も見え出した。疲れているんだな、俺。
そんな俺が口を開いた瞬間、幻覚は口端をつり上げて笑ったような気がしたが構わずに欠伸をした。
我ながら長い欠伸だ。30秒くらいしたかな?
あ、目の端に涙が出てきた。
俺は涙を拭いながら起き上がった。
「え、欠伸?普通は悲鳴でしょ?ねえ待って!私が怖く無いの?私の基準が低いの?昨日の悲鳴は何だったの?」
幻聴が悲痛なまでの心の叫びをしていたような気がしたが所詮は幻聴、構っただけ俺が変人になるだけだ。
朝の目覚めをスッキリさせるために洗面所に向った。
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