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表情を筋肉痛で歪めるのを堪えた結果、何事も無く授業が終わった。
変わった事を強いて上げるなら、須川先生が
「この学校では、生徒の自主性を重んじているが、資格取りはもう出来る歳だ。何事も挑戦してみるように!」
と帰りのホームルームに話していた。
確かに手に入れるのも良いが先立つ物を稼がないと無理です。
夕暮れにはまだ早い空模様を見上げながら歩く。
痛みで泣きそうになって慌てていたとはいえ、勢い良く見上げた時に「クキッ!」と音がして結果は涙を流しながら上を向いて歩いている。
まるで有名な「上を向いて歩こう」と言っている詩のようになってしまった。
時折すれ違う人から
「青春してるねえ!」
「何か辛い事でも有ったのか?」
「失恋でもしたのかしらねえ。私も若い頃は」
等の声が聞こえた。
恥ずかしい思いをしながらふれあい公園に着いた時に気が付いた。
「学校に戻って保健室に行けば良かった。」
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