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驚いた。思わず大声を上げるかもしれないくらい驚いたよ。
何者だ?この婆さん。
「まだお婆さんと呼ばれる歳ではありませんよ。」
落ち着いた声と話し方で判断したのが間違えだったようだ。
というか心を読んでいるんじゃ無いよな?
「独特な判断基準をお持ちね。予想通りに心を読んでるわ。早く入りなさい。ドア越しで話すのは変よ。」
もう何も考えないようにしよう。
「あら、賢明ね。」
何も考えない。何も考えない。ただドアを開けるだけだ。
ガチャ!
バタン!
「ステルスモードを解きなさい。大丈夫。此所には私しかいないわ。」
ブン!
ハム音を響かせて俺はステルスモードを解除した。
「オオ」
貴女が
あっ、しまった。このままじゃ会話が出来ない。
「ちゃんと聞こえるから大丈夫よ。」
そうなのか?
「そうなのよ。」
何だ、良かった。
ん?
何で俺は読心術を素直に受け入れられているんだ?
ああ、解った。
異様なパワースーツを着た気違い集団よりましだからだ。
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