後悔という名の一歩道

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【ああ、あの事だったか。あれは別に話していた訳ではないのだよ、ただ威圧しただけだ。こう見えても私は狩りをするのでね。】 「なら他の動物とは話せないのか?」 【同じ鳥類なら話す事も出来るが他の種族の者とは話す事は出来んよ。】 なるほど、ハムスターやウサギとは話せないのか。 どうりであの制止は2分も保たなかったはずだ。 「なら此処にいると退屈しないっていうのは?」 【あれは同じ鳥類と話せるということもあるのだが、他の動物たちの行動などを見ているのも退屈しのぎになるのだよ。】 なんとまぁじじくさい奴なのだろうか。まぁ俺の中のフクロウのイメージにはピッタリだがな。偏見か? フクロウがインコやオウムみたいに元気いっぱいに騒いでたらそれはそれで面白い気もするがイメージ的に嫌だな。 フクロウと話していて色々な事が分かった。 ここの店は閉店間際が一番忙しいとかハムスターがよく売れるとかジョウとは店に来たときからの友だとか。 必要な情報から不必要な情報まで色々と教えてくれた。 「よし、終わった。」 全てのケージの清掃を終えて一息。 えーと次の作業は……。 エサやりだな。 エサやり………。 なんだか非常に嫌な予感がする。 やっぱりねー。 さっきより倍くらい喧しくなった。 あっちのが食べたいやらもっと量を増やせやらおかわりやら好き勝手言いまくってるよ。 やかましい。 あーやかましい。 やかましい。 鳴き声じゃないからなおやかましい。 【ははは、苦戦しているようだな少年よ。】 「苦戦と言うよりはうっとおしいな、かなり耳障りだ。」 もはや気が散るとかよりも段々イライラしてきた。 しかし人間というものの体はよくできてるもんだな。イライラしていると仕事の手が止まるどころか、むしろスピードが異常なほど上がっている。 ただ、雑だけどさ。 「ほら、お前のエサだ。」 ペットフード用の小型ネズミ。 ああ、そうか。コイツ肉食だったな。しかし肉なんて食費がいくらかかるかわかんねぇな…。 【少年、少しワガママを言ってもよいかな?】 「なんだ?」 【生きたネズミが食べたいのだが。】 「そりゃ無理だろ。そもそも生きた奴なんて毎日準備出来ねぇって。」 【沢山いるではないか、ほれそこに。】 なんだ、まさかここのペットショップは頻繁にネズミが出没するのか? 確認。
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