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或夜
孔明は奇妙な気配を感じ目を覚ました
【刺客か?】
そっと戸をあけると女がたっていた
遠い異国の服だろうか、長い黒髪を風に靡かせアンティーク調の黒ドレスを着た女は真っ黒に塗られた爪の指で彼の頬をなでた
「貴様一体!」
思わず刀を抜く しかし女が二、三度指を動かすと飴細工の如く、グニャリと曲がってしまった
「孔明、安心しなさい」
フッと黒の紅が引かれた唇が動く
「私はあなたの願いを叶えに来たのよ」
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