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「彼なりにね、時間つくってくれたりしてくれてるの。」
「もっと構ってよって、思うことの方が多いけどさ。でも、それは仕方ないって諦めてるからいいの。」
少し渋い顔をして知佳は言った。
諦める恋。不倫はそう。甘い蜜を吸う代わりに、本当に欲しいモノは諦めなきゃいけない。
そうまでして、どうして守りたいんだろう。
望むモノがないから大切にしたくなるのかな。
曖昧過ぎるから、想いを強くするのかな。
正しいとする答えがないから、それを探したくて、きっとどんどん深みにはまっていくんだろうな。
不倫は樹海みたいだ。
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