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恋わされた魔法使いVer.1
嘘を本当のように
仕立てるのが俺なら
嘘を本当と信じさせる為
また嘘を重ねた
気がついてる?
二人にかけた魔法
昔なら後悔はしない術なのに
今俺は後悔している
強がりの別れ言葉
本当は紡ぐ気無かった
でも紡いだのは
貴方からの一通のメール
貴方は彼女を好きだった
身代わりじゃないのか…と悩んでた
気がついた策略
今なら二人とも巻き込める
段取りは完璧
俺は所詮禁忌の愛人
壁役になれば
二人を繋げられるから…
詭弁、偽善、涙、を扱い
強がりで別れ伝えた
君が頷くのは理解してた
善意、未熟、愛を扱い
貴方を持ち上げてみた
ほら見ろ、二人惹かれていった
だけどこの心の虚しさ
この涙は本物?
次のステップに
俺からアプローチ
何度も『さよなら』と
紡ぎながら
別れられないふり
未練があるように
見せかけて
彼に泣き付いた
偽りの演技を信じさせた
彼女の心の『愛』は
今やとうとう『同情』
彼の心の『友』は
今やとうとう『憐れみ』
二人ともそれを否定して
気がつかずに『良い人』奪う
俺は悪役では無く
ピエロを演じて行く…
嘆き、偽善、皮肉を扱い
涙の言霊で仕上げ
二人の愛は強くなった
後悔、束縛、懺悔を扱い
悲劇のヒーロー演じた
でも何故か二人に渡す…
真実のヒント
解せないように作ったが
解いて欲しいと思う
自分がいて初めて…
この行為に後悔した―
立てた計画は完璧
これで後は俺が消えるのみ
今までもこの『言霊』で
消えて来たのに
悲しむのも
切ないのも
虚しいのも
情けないのも
全ては偽りの仮面
…のはずだった
でも…悔しいのは何故?
でも…この涙は何?
気がついた時には
もう遅い―
偽り、詭弁、偽善を扱い
自分に嘘吐いた結末
罪滅ぼしとして
全て捨て逃げる
仮面、最低、堕落を扱い
自滅した魔法使い
気がつけば口にする
破滅の言霊
失って初めて
本当の『後悔』を紡いだ
それは憐れピエロの戯曲
二人にかけた魔法を
後悔しても…
もう遅いのに―
嘆いたのは
恋わされた
魔法使い
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