三章 理屈の嫉妬者

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  ハンゾウ(大将に関東内での戦闘において…出来る限り死者を出すなって命令されていた…。だから…予想で最も人を殺しそうだった…リューガさんところに俺は待ち構えていたんだ…) ハンゾウが気絶しているリューガを見る。 ハンゾウ(最悪だ…!リューガさんならまだしも…世界にて最強の武力集団…『剣帝衆』のひとり…最速と言われている『雷帝』が相手なんて…!) ハンゾウがギムレットの背中を見る。 ハンゾウ(止められるはずがない…!歴代でも…大将を殺せた奴は少なかったが…ギムレットは違う…!一度の戦いで大将を何十と殺した男だ…!) ハンゾウが身震いする。 ハンゾウ(残忍性…残虐性…残酷性…。コレだけなら…リューガさんすら遥かに超えている…まさに…。俺なんかが…止められっこない…!世界が違いすぎるんだ…) ギムレットが手を挙げる。 ハンゾウ(し…死んじま…) ゴロウ「待ちやがれギムレットっ!」 ギムレット「あん…?」 ハンゾウ「ゴロウ…お前…」 ゴロウ「お前恥ずかしくねぇのかよ!?そんなボロボロの奴殺したところで格好悪いからな!つまんねぇことしようとしてるんじゃねぇよっ!」 ギムレットがゴロウを睨む。 ハンゾウ「お前…止め…」 ゴロウ「いくつになってまで人殺しして楽しんでんだよ!?バカじゃねぇのか!ダンテだったら同じこと言うだろうな!」 ギムレット「チビ…。口には気を付けな…。俺様は捕獲命令ではなく…殺人命令が下っている…。摘発じゃねぇんだ…。今!この場で!俺は!コイツを殺せる権限を…」 ゴロウ「人を殺すのに…人の許可が必要なのかよ!?そんなの…人としておかしいと思うだろ!」 ギムレットが目を見開く。 ゴロウ「お…俺なんかまともに20年とか生きてねぇよ…。でもな!ガキでバカみたいだけども…これだけは胸張って言えんだ…!誇りを持って言えんだ…!」 ハンゾウ「ゴロウ…」 ゴロウ「人を殺して良いワケねぇだろ!どんな理由があろうと…その奴がどんなムカつくことしようと…法律とか戒律とかでそうなろうと…!ダメに決まってんだろ!ダンテだったら!人の命を重んじる!例えそれが…どんな腐った野郎でもな!」 ギムレット「………」 ジェラス「助かったぜチビ…!ありがとうよ…。おかげで…逃げれるチャンスが生まれた…!」 ジェラスの体から霧が出る。  
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