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「はぁ・・・」
勝哉はあからさまにため息をついた。そして周りを見渡す。女子、女子、女子。とにかく女子だらけ。どうもその場にいづらい雰囲気が漂っている。
自分も浅はかだったとは分かっている。楽して高校へと入れると思い、やたら入学条件の甘かったここを選んだのだから。やはり楽して良いことは無いなと後悔しっぱなしである。
ついさっき後ろのほうで
「今日からオイラのモテモテ人生のスタートでやんす~!」
と叫んでいる男がいたが、勝哉はそこまでポジティブにはなれなかった。これから3年間この状況が続くと考えるとまたため息が漏れた。勝哉は後ろの男の前向きさを少し羨ましく思いながら、恋恋高校の校門をくぐったのだった。
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