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何だと思い勝哉は声がした方を見た。そこには、緑色の髪をおさげにまとめた子が立っていた。お世辞を抜きにしても可愛い子だ。
だが勝哉はボケーっとしていて自己紹介もろくに聞いてなかったので、正直に
「えーっと・・・、誰だっけ?」
と尋ねた。彼女はあきれ顔になってしまった。
「もぉー、一体なに聞いてたの!」
「いやぁ、ぼーっとしてたもんで、ワリィ」
勝哉はポリポリと頭を掻きながら気まずそうに応えた。
「はぁ・・・、まぁいいや。ボクは早川 あおい、よろしくね」
「あぁ、よろしく。で、俺に一体何の用だ?」
勝哉が聞くとあおいは少し不安そうな顔を浮かべて勝哉に問い掛ける。
「うん、あのね・・・、ボクと一緒に野球をやらない?」
なっ・・・、野球をやろうって。よりによって野球を。
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