第1話  出来損ない

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勝哉が中学2年生の冬の時だった。その日、勝哉はある男と些細な事から口論になっていた。 言い争っていた相手の名は冷水 零次(シミズ レイジ)。勝哉と同じ2年生で、4番を任されている男である。しかし、零次は自身の実力がある故に他人を見下す所があった為、もめ事を起こす事が多かった。 口論は収まるどころかどんどん激しくなっていた。そして、痺れを切らした零次は勝哉に向かって言い放った。 「この俺に指図すんじゃねぇよ!出来損ないのくせに!」 その瞬間、勝哉を抑えていた理性が、崩れた。
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