―救世主―

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名も無き丘に小屋がありました。 そこには二人の兄妹がいました。 兄は傭兵で、様々な戦いで活躍した剣士でした。 しかし、人々はこの功績を認めず、兄を怨み、呪いました。 妹は、様々な生き物と会話ができる能力者でした。 しかし、人々はこれを理解できず、蔑み、軽蔑しました。 そんな兄妹は二人でいれば幸せでした。 それなのに人々は兄妹を引き離し、妹を監獄へ突き出し、兄を砂漠の真ん中へ連れていきました。 自分達より優れている二人が気に入らなかったのです。 兄は妹を監獄に連れて行かれたのを怨み、自分達が差別されるのを嘆きました。 そんな兄に悪魔が近付きこう囁きました。 「お前達を差別する人々が憎いか?殺してやりたいか?お前が望むなら、力を貸してやろう。 その代わり悪魔に命を差し出す愚かものとして永遠の呪いを与えようぞ」
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