ひとうたい

閉眼

この二つのやりとりがどのくらいの時間を要したのかわからない。
その間にも飲み会は進み、
私は喋り続ける。

もはや私の脳も乗っ取られている。
片手間に、私の葛藤に付き合う私がいる。

洗脳に近いものがあった。

私は考えないほうがよいのではないか。

考え、葛藤すればするほど、私に毒されていく。

いや、それではいけない。
考えることをやめれば私は私ではなくなる。

私の何がなくなる。
そうだ、人格だ。
では、人格はどこにある。
脳は乗っ取られている。
人格とはなんだ。

私は何を考えていた。
わからない。
わからなくなった。

もう眠い。
目を閉じてしまおう。
考えていられないのだ。